首都プノンペンから車で約6時間、さらにバイクで30分の立地にあるラアック村に建設された小学校。
小さな村のコニュニティー拠点をつくること、現地に多いプロトタイプの校舎の問題点を洗い出し、今後も引き継がれる新しい校舎の形を作ることを目指して設計しました。
子どもたちや村人が自然と集まってくる場をイメージし、台形の教室を並べた扇形の校舎をつくり、校舎に囲まれるようにして生まれた中央の空間が校庭となっています。
教室と庭をゆるやかにつなぐのは、デッキ廊下と外階段。校庭の一角には、憩いの場となるよう池を設けました。
室内のデザインは、高温多湿な環境で、より快適に過ごすためのアイデアから生まれました。
例えば、竹を編んだ天井の二重屋根(写真上)。太陽光の直撃を防ぎ、二重の天井の間を流れる風の力で室内の熱を外に放つことができます。また、天井懐でバウンドした自然光が竹の隙間からもれ、室内を明るくする効果も。
二重構造の床や、ガラリ付き扉(写真下)、デザインとしても美しい有孔化粧レンガは、どれも通風が良く、湿気対策として取り入れました。
主要用途 | 小学校 |
構造 | RC造 |
施工 | BVJ |
家具 | 山﨑壮一建築設計事務所 |
所在地 | カンボジア・クラチエ |
竣工 | 2014年 |
写真 | 中村絵写真事務所 |
works in SOICHI YAMASAKI ARCHITECTS