音羽のビンテージマンション_既存利用の裏側

墨出しで確認した位置に、壁の下地を立てていきます。
壁下地には大きく分けて「木」と「軽量鉄骨(軽鉄)」の2種類がありますが、
今回のプロジェクトでは、外壁に面する部分には木、それ以外の内壁には軽鉄を使用しています。
コストを抑えるため、基本的には軽鉄を採用しつつ、
断熱材を充填する外壁部分には木下地を用いることで、
熱橋(ヒートブリッジ)をできるだけ少なくする工夫をしています。
LDKはできるだけ天井高を確保するため、既存の床を解体し、構造ギリギリまで天井を高くしています。
一方、寝室はそこまでの天井高を必要としないと考え、既存の床下地を再利用。
コスト面のメリットを活かしつつ、全体のプランにも配慮した設計としています。
この部分は、既存壁の施工状態があまり良くありませんでした。
構造壁ではないため安全性に問題はありませんが、
納まりや仕上げを考えると無視できない点があります。
デザイン・間取り・コスト・工程など多くの要素が関わってくるため、
早急に条件を整理し、クライアントと相談しながら方針を決めていきます。